おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ルプレ歯科院長の大迫です。鹿児島出身の私ですが熊本の東区の東京塚、
ルプレ歯科から皆様のお口の健康を。そこからつながる心と体の健康を。
と微力ながら日々頑張っています。
熊本でお世話になるようになってから早十数年たちますが、私が歯科医師として熊本に来てからの恥ずかしくもあり、考えさせられもしたエピソードを
自己紹介をかねて一つだけお伝えさせてください。
大学での研修を終えた私がピカピカの新人歯科医として熊本の地で勤務医として緊張しながら診療に向き合っていた頃のお話です。
一人のご高齢の男性の方が歯が痛いということで来院されました。
その方の担当を任された私の顔を見るなり患者さんは
「先生、この歯ば嗅いでくれ。」
と一言。
歯科医になって間もない頃の私ですが、さすがに歯の匂いを嗅いでくれと言われたのは初めてでした。
患者さんに何をお聞きしても、あまりにも必死に嗅いでくれと繰り返し訴えられたので、
「これはもう匂いを嗅ぐしかない。」
と覚悟を決めて顔を近づけたその瞬間でした。
アシスタントとしてついてくれていたベテランスタッフの衛生士さんが
ワシッと私の後ろ襟をつかみ
「先生違う!」
と叫びながら私を患者さんから引き離しました。
訳が分からず戸惑う私をバックヤードへ連れて行き
「熊本では歯を抜くことを歯をカグと表現する地域があるんです。」
と教えてくれました。
欠くまたは掻く、引っ掻くに由来するのではないか。と。。。
どうりで患者さんと話が通じないわけです。
顔から火が出るほど恥ずかしいという体験を久しぶりに経験した瞬間であり、
一つの言葉が持つ意味の大切さを改めて感じた瞬間でした。
残念ながら痛みの原因となっていた歯は患者さんが訴えられていた通り抜歯するしかない状態でしたが、どんなに大変な抜歯よりも記憶に残っている抜歯の治療です。
その一件以来、日々の診療において患者さんの希望されていることと私の感じていることに隔たりがないかをより意識するようにもなりました。
まだまだ未熟ではありますが現在一緒に頑張ってくれている歯科医師、スタッフと共に患者さんのおっしゃっている一言と自分たちがお伝えする一言の大切さを常に考えていける歯科医院にしようと努めています。
あの日以来、歯をカグという表現に出会ったことはないのですが
歯を嗅いだり、掻いだり(欠いだり)する必要のない
健康なお口の中を維持していけるお手伝いが出来たらと思っています。
自己紹介になったかどうか分かりませんが最後までお読み頂きありがとうございました。
マウスピース矯正、インプラント治療、セラミックを使った治療などに興味をお持ちの方、「歯をカグ」が熊本でもどこの言葉でどういった由来なのかをご存知の方がいらっしゃいましたら是非一度ルプレ歯科へ足をお運びください。
皆様にお会い出来る日を、少しでもお力になれる日をお待ちしております。